平成九年に、東京都足立区立第十六中学校で、共産党機関誌「赤旗」の熱心な読者である社会科教師が、アメリカ人ハーフの生徒を学校からイビリ出した事件がおきた。
この、社会科教師、以前から異様な洗脳教育を行っていた。「紙上討論」と称するもので、社会科教師が共産党機関誌「赤旗」や、戦争の記録映画「侵略」や、家永教科書訴訟で知られる家永三郎教授の支援団体が発行する機関誌「教科書裁判ニュース」に寄稿した論文などを見せ、それについて紙上で討論するというものだ。
その中で「沖縄の米軍基地」をテーマにした紙上討論のプリントには、「沖縄の人たちはもちろん、できるかぎり抵抗しましたが米軍は暴力(銃器とブルドーザー)で無理やり土地を取り上げて基地を作ったのが歴史的事実。」と記されているものがあった。
それに対してある女生徒の母親が「内容があまりに反米的、一方的」だと校長や教育委員会に疑問を呈した。女生徒の父はアメリカ人である。
それに対してその教師は、次のような要旨のプリントを学級で配った。
「教育委員会に密告電話や密告ファックスを送るというクラーイ情熱やエネルギーには敬意を覚えますが、私はこの親の要望に添うわけにはいきません。(中略)「事実」をきちんと教えている私を「偏っている」というのは、この親が「偏っている」証拠です。一親の自分の「思想」が「教師の憲法に忠実な思想」に合わないからと、教師の教育内容に介入しようなど笑止千万な「アサハカな思い上がり」というべきです。(中略)こういう親の存在をここに明記するのは「これがあなたたちの生きる社会の現実である」という絶好の「教材」をこの人が提供してくれたからです。」
女生徒の親を愚弄する内容の文書が、学級で配られたのである。完全な人権侵害である。女生徒は、アメリカ人の父と日本人の母をもつハーフだ。父の母国と母を公然と教師から侮辱された女生徒の悲しみ、怒り、屈辱の深さは計り知れない。典型的な差別である。
女生徒はこれにより登校拒否となり、やがて転校をよぎなくされた。そして、母親は名誉棄損でこの教師を提訴した。これについては、平成十年九月現在も係争中である。
民衆が役人に訴える行為を、「思い上がり」と断じるこのサヨク教師のセリフは、時代劇に出てくる木っ端役人のセリフそのままだ。
木っ端役人「うぬら平民風情が、わしらお役人に意見しようなど思い上がりもはなはだしいわ!」
思い上がっているのはおまえだろう。
我々は目をそらさずに見据える必要がある。民衆が役人に物事を訴える行為を「思い上がり」と断じる狂った役人がいるという現状を。
こういう江戸時代レベルの傲慢役人が、ぬけぬけと仕事を続けていけるという現状がある。要するに日本はまともな民主国家ではないのだ。この根本的な民主制度の歪みは、「民主主義を与えた」とされるアメリカ軍による占領を契機としている。
なお、この事件を掲載した新聞社に対して、この教諭を支援する「平和教育を守る足立の会」が抗議文を出している。
その中で、登校拒否について「授業をボイコットするという不毛の選択」などと形容している。更に、「この保護者のエゴイスティックな、自分本位な教育内容、授業方法への介入が正当なものであったかのように書き出している。」と記している。
人間ここまで、自己中心的になれるものだろうか。教師以前に、人としての良心が完全に消滅している。エゴイスティックな不当な狂人は、まぎれもなくこの教師とそれを支援するカルト思想団体だ。
足立区は平成十年現在、共産党区政である。この件に対して議員から問いただされた吉田万造区長は、「人権侵害で大変残念。」などと言いながら、事件に関しては「話すのは差し控えたい。」などとかわした。これが共産党の人権感覚である。
この女生徒をイジメ抜いた上に放校というあからさまな人権侵害を行った教師は、謝罪も反省もなしに平成十年九月現在ものうのうと授業を行っている。
出典元:産経新聞平成十年九月二日付け朝刊、産経新聞平成十年九月十八日付け朝刊
掲示板の入り口であるが、本件に関する詳しい記述へのリンクもある。