平成十二年十一月十五日に、NHKは坂本竜馬暗殺を番組にしていた。その最後で 「もし、坂本竜馬が死ななかったら」などという仮定話をはじめ、「あの悲惨な戦争にはならなかったろう」などと結論ずけている。例によってお約束のごとく大東亜戦争批判になだれこむNHK。うんざりだ。
それにしても、NHKもいいかげんなもんだ。坂本竜馬の書いた船中八策には、海軍の充実は明記されている。あたりまえだ。虎視耽々と外国が日本を植民地にしようと狙っていた。それを回避することが、竜馬の目的だったのだから。
NHKは番組内で、船中八策に海軍の充実を明記していたことを終始一貫言葉の上で隠蔽し続けた。(墨字が画面にわずかに出ただけ。)おまけに最後には、「坂本竜馬が目指した平和な貿易立国の夢は百年後になってかないました」とか、坂本竜馬が日本の今現在の政体(外国から憲法を拝領し軍事支配を受け入れて、国防を外国任せにし、ひたすら貿易で金もうけをする政体)を目指していたことにコジつけている。
坂本竜馬が、今の被植民地貿易国家を目指す腐ったヘーワ主義者であるかのような物語を勝手に作り上げるな。むしろ、そういった外国支配を退けることにこそ坂本竜馬の目的があったのだ。
坂本竜馬が平和裏に維新を行いたがっていたのは事実だろう。別にそれは、今風のヘーワ主義者だったからではない。内乱に明け暮れれば国力が疲弊し、日本を植民地にしようと舌なめずりしている諸外国に漁夫の利を与える結果になるからだ。
貿易立国を目指していたという指摘は間違いとはいえないが、坂本は同時に軍備の必要性も理解していたのだ。
だいたい、欧米列強や支那による侵略や虐殺は坂本はいかに長く生きていても止めることなどできなかった。というか、誰がどういう政体を作っても回避なんかできなかった。大東亜戦争は、日本の政体が原因で起きた戦争ではないからだ。支那事変は支那による日本人虐殺事件に端を発し、日米戦争は経済封鎖という戦争以外の手段のない状況に追い込まれて起きたものなのだ。
むしろそれこそ坂本が船中八策で記した通り、日本が軍備を整えたから、かろうじて欧米列強による世界侵略の完了が防がれた。
最後には例によってお約束のごとく大東亜戦争批判になだれこむNHK。大東亜戦争批判をするなら、まずNHK自身の数々の戦争協力を批判しろ。それ以上に、戦後に率先して占領軍の犬に寝返った歴史を批判しろ。そして、今現在支那の虐殺政権の拡声器となっている現状を批判しろ。
戦前占領中今に続くまで一貫して嘘をついてきたのがNHKなのだ。