朝日には、なんとなく不安を煽るような記事が多い。「軍靴の響き」、「危うさを感じる」みたいな煽りボキャから、遺伝子技術など科学技術への非科学的な不安熟成記事。なぜ不安を煽るような新聞が売れるのか。
その要因の一つは、朝日のひたすら不安を煽る記事にこそあると推察する。「ノストラダムスの大予言」のようなトンデモ破滅予言本と同様の魅力が朝日にあるからだと思われる。
「ノストラダムスの大予言」という大ヒットした本がある。
「1999年7の月、恐怖の大王が天より下る。アンゴルモアの大王をよみがえらせるために。その前後マルスが平穏に統治するだろう。」
などという著者訳文で有名になったものだ。(これは意図的な誤訳といわれている。)こういった破滅本はそこそこの売り上げをあげるため、いくつも発売され続けている。
世界の破滅を予言するような内容の本が、なぜ売れるのか。それはそもそも人は不安を煽るような話が好きだからだ。なぜそういう話が好きなのか。
人にはおおむね漠然とした不安がある。生活苦、親族や自らの死や病気や怪我など、あらゆる不安。そういった事体が実際に起きた場合に受ける精神的なショックは大きい。それを和らげようと、人はあらかじめ不安な事体を会話や書物などによりシュミレートしたがる。何度も心の中でシュミレートしておけば、そういった不幸な事体が実際に起こった場合のショックが少なくなる。
またそういう人々の不安物語愛好体質があるがゆえ、時に様々なデマが流れる。
人は不安の仮想体験をしたくて、不安話を愛好すると思われる。おろらく、怪談話の愛好なども同じ気持ちから生じるのであろう。
なあんとなく不安を煽る記事の繰り返しを行う新聞に、朝日新聞がある。朝日の社説記事は、おおむね論旨が不明瞭で抽象的なものが多い。あたかも予言者の詩文のように。
「西暦20XX年?の月、危うさを感じる大王が軍靴の響きと共に下る。戦前の大王をよみがえらせるために。その前後自民党が平穏に統治するだろう。」
↑これがノストラ朝日の大予言の要旨である。
ノストラ朝日の大予言には、様々な詩文が登場する。「危うさを感じる」、「何やらきな臭い匂いがしてきた。」みたいなヤツだ。
他には↓こういう大予言もある。
「西暦20XX年?の月、ジンケンシンガイの大王が天より下る。戦前の大王をよみがえらせるために。その前後『盗聴法(世間一般でいう通信傍受法のこと)』が議会で下るだろう。」
「西暦20XX年?の月、ゼンタイシュギの大王が天より下る。戦前の大王をよみがえらせるために。その前後『国家機密法(世間一般でいうスパイ防止法のこと)』が議会で下るだろう。」
こういったノストラ朝日の予言の数々。馬鹿馬鹿しいが面白い。
朝日の記事の面白さはトンデモ破滅予言本と同じである。不安な気分を仮想体験させて欲しいという人々からの要求を朝日は満たしている。その意味で、朝日はある種の顧客の需要を満たしたものといえる。
逆に言うと、新聞に
@ 正確な報道、正確な情報
@ 思想的に偏向しない客観的な報道
などを求める人は、朝日など読むべきでないということだ。ノストラ朝日の記事を読んでそもまま真に受けるなど、普通の常識人のあり方ではない。
朝日はトンデモ破滅予言本程度の娯楽的価値はある。しかしその程度の価値しかない。