左翼がサヨクにさよく時 - 現代日本に巣食うサヨクの具体例

平成十二年六月の総選挙に敗北した共産党の無謬主義の恐怖

[執筆日:H12/6/26][執筆対象:共産党][病理:無謬主義]

 支那やソ連の共産党の最高権力者は、徹底した無謬主義の立場にたつ。

1:共産党の最高権力者が政策的失敗により膨大な悲惨を国民にもたらす。
 ↓
2:人々から権力者に対する批判が高まる。
 ↓
3:共産党は政策的失敗の原因を「共産党に非協力的な分子の怠慢」「反動分子の謀略」なる所にすり替え、そういう「分子」に対する徹底した弾圧と思想統制を行う。(責任を転嫁しつつ恐怖政治により批判を封じ込める。)

 ありとあらゆる共産主義国家はこれを何度も繰り返してきた。
 共産党指導部は常に悪くなく、問題が起きたら全部国民がワルイという発想だ。いうなれば、政策的失敗に対する国民からの怒りを、徹底した恐怖政治という逆ギレで封じてしまおうという手口だ。スターリンや毛沢東の手口がまさにそれである。

1:毛沢東の大躍進政策により数千万人以上の餓死。
  ↓
2:人々から毛沢東への批判が出始める。
  ↓
3:毛沢東は、大躍進政策の失敗の原因を「共産党に非協力的な分子の怠慢」「反動分子の謀略」なる所にすり替え、そういう「分子」に対する徹底した弾圧と思想統制を行う。つまりこれが数千万人以上を殺した文化大革命。

 ようするに毛沢東が言いたいこととは「膨大な餓死は反動分子の謀略によるものだ。反動分子やそれに騙された国民が悪い。共産党指導部は悪くない。」であろう。

 こういう共産党指導部の無謬主義体質は、日本の共産党にもおおいに受け継がれている。平成十二年六月総選挙に敗北した共産党の不破委員長や志井書記局長は、テレビインタビューでこの指導部無謬主義節をテープレコーダーのように繰り返した。

1:共産党の最高権力者が定めた選挙方針の失敗により選挙で敗北。
 ↓
2:党員から権力者に対する批判が高まる可能性が出てきた。
 ↓
3:共産党は敗北の原因を「謀略ビラ」なる所にすり替える政治宣伝を行う。

 ようするに共産党指導部が言いたいこととは「選挙での敗北は反動分子の謀略(中傷ビラ)によるものだ。反動分子やそれに騙された国民が悪い。共産党指導部は悪くない。」であろう

 選挙敗北の原因を外部にすりかえ、指導部の責任に一切触れず、選挙敗北が最高幹部への批判につながることをかわそうと懸命だ。無謬主義共産党の本性丸出し。つまりこれが共産党なのだ。
 政治とは結果に責任を負うものだ。中傷があったにせよ無かったにせよ、結果が重要なのだ。その結果が惨敗なのだ。普通の政党なら間違いなく最高幹部の責任が問われる。

 こんな言い草をしている候補者は、他に一人もいない。敗北したあらゆる政党の全候補者が「私の不徳のいたすところ。」と潔く自分の責任を認めている。選挙での敗北の責任を謀略論で他者にすり替えるセリフを臆面もなく発したのは、筆者の知るかぎり日本の歴史上オウム真理教と共産党だけだ。

 だいたい中傷ビラを得意とするのは共産党だろう。筆者の郵便受けにも、さんざん他政党への中傷を書きなぐった資源無駄使いゴミを投函しておいて、いけしゃあしゃあと何を言っているのか。

 とはいえ、共産党大幹部諸氏はそれほど心配はいらないだろう。選挙の敗北の原因を幹部以外にすりかえる詭弁を繰り返さなくとも、党員からの吊し上げは、ほとんどないだろう。共産党の党員とは、最高幹部に疑問を持たない存在として完成しているからだ。
 共産党大幹部諸氏は何ら心配には及ばない。大幹部諸氏の既得権は今後とも安泰だ。共産党の下級党員は、例え自らが餓死しようとも共産党大幹部に盲従し続けるだろう。