左翼がサヨクにさよく時 - サヨクが生まれた経緯

戦前の日本は民主国家

[執筆日:H12/1/16][病理:戦前罵倒]
あなたは3060人目のサヨクマニアです

 戦前を民主国家などというと、弾圧があったとか翼賛選挙だったから民主国家とは言えないなどという人がでてくる。戦前は軍国主義国家であり、戦後アメリカ(占領軍)から民主主義を与えられたという占領以来から続くプロパを信じる人も多い。
 全く間違っている。民主主義の意味を全く解っていないのかも知れない。我々はそろそろ占領時のマインドコントロールから脱却する知性を持たねばならない。

1: 民主主義とは

 民主主義と、弾圧のあるなしや翼賛選挙であるなしとは直接無関係だ。民主主義とは、民意にもとずく政治形態を言う。例えば民衆が、特定の人間への弾圧を求めることはありうる。例えば、我々は人殺しや泥棒に対する拘留や処罰(すなわち当局による弾圧)を肯定する。人殺しや泥棒に当局が一切関知すべきでなく、放置すべきだと誰も考えない。民衆が弾圧を求めたにもかかわらず、当局が弾圧を行わないとすれば民意に反するということであり、それは非民主的といえる。
 もう一度書くが、民主主義とは民意にもとずく政治形態を言う。つまり、民主主義国かどうかは、政治の内容でなく政治体制(秘密選挙で代表者が選ばれるかどうかなど)で決まるのだ。また、選挙をもって民意を反映する社会体制の国を民主主義国というのだ。

 中には腐った民主制というものもある。社会主義国の民主制である。こういった国では秘密選挙は保証されない。候補者は常に共産党推薦の候補一人であり、その一人に投票したかどうか完全に当局から監視される。
 腐って食べられないりんごをりんごというなら、民意の反映という民主制本来の目的を成さない社会主義国の民主制もまた民主制といえよう。

2: 「アメリカに民主主義を与えられた」は嘘

 「日本の戦前は非民主的な社会で、戦後アメリカに民主主義を与えられた」と信じる人は多い。教育現場などでは、占領以来一貫してこのように教えられてきた。とんでもない嘘である。
 そもそも戦前は民主主義社会であった。現在の支那など社会主義体制などと異なり、完全な秘密選挙が行われていたからだ(ただし成人男子のみ)。例えば大東亜戦争は圧倒的な民意の支持を受けて開始された戦争なのだ。
 政府批判の自由もあった。マスコミを含み多くの人々は政府を批判しまくっていた。朝日新聞などは政府の弱腰を徹底して批判しまくっている。一部制限はあった。制限されたのは政府批判ではなく、根本的に国体を破壊させる言動(例えば共産主義暴力革命思想)である。

 むろん現在は成人男女に選挙権立候補権があり、根本的に国体を破壊させる言動すら許容される社会体制である。これらは占領政策後に施行されている。これらをもって「民主主義を与えられた」と言い切るのはどう見ても無理がある。戦前の人々をあまりにも愚弄する思い上がった言い草である。
 また戦前と比べて民主主義が退行している部分もある。日教組や日弁連など、民意に制御されない官僚系圧力組織が、政策その他に強力に介入している所だ。
 正確に言うのなら「日本は戦前も民主主義社会であったが、アメリカ占領軍により補正された。」あたりが妥当であろう。

 更にアメリカの占領政策そのものが極めて非民主的であった。
 そもそも、当時日本の最高権力者であったマッカーサ自体が、全く日本人からの選挙で選ばれていない(占領軍だから当然であるが)。おまけに徹底した言論統制がしかれ日本国民はアメリカ占領軍を批判する自由など全く無かった。更に旧政権を政策的理由から吊し上げる裁判(東京裁判)という、普通の民主社会ではありえない狂行に及んでいる。こういうマネ(旧政権吊し上げ裁判)をするのは支那など極めて非民主的な社会体制にしか見られないことだ。
 おまけに当時アメリカでは黒人に選挙権は無かった。アメリカ自体がまともな民主国家ではなかったのだ。

 「日本の戦前は非民主的な社会で、戦後アメリカに民主主義を与えられた」は完全な嘘なのである。

参考ページ:国際派日本人養成講座にある国柄探訪:日本の民主主義は輸入品か?

 文化的観点から日本の民主主義の原点を論じている。

3: 戦前は軍国主義国家であり、戦後は民主主義国家という対比も嘘

 軍国主義と民主主義は相対さない。両立しうる。この条件を対比としてとらえることはそもそも無意味である。言葉を正しく捕らえる必要がある。
 軍国主義の定義が不明瞭だが積極的に軍備を整えようという主義主張を軍国主義と言うのであるなら、戦前の日本は軍国主義と言いうる。また今現在世界に存在する全ての国も軍国主義ということになる。

@ 軍国主義:積極的に軍備を整えようという主義主張
@ 民主主義:民意により政治を行おうという主義主張

 上記条件は両立しうる。民意が積極的に軍備を整えようという主義主張であった場合である。そして戦前はまぎれもなくそうであった。